
こんな困りごとを解決します。

本記事の内容
- マインドフルネスとは
- 反すう思考(心のタイムトラベル)とは
- 「することモード」から「あることモード」へ
- マインドフルネス瞑想:簡単な3分間呼吸空間法のやり方
この記事を書いてる人
今回は、自分の思考や呼吸、感覚などに注意を向けるマインドフルネス瞑想のやり方について紹介します。
何か失敗をしてしまい、そのことで頭がいっぱいになって軽く落ち込み、さらに落ち込むといった悪循環にはまってしまったことはありませんか?
頭の中ぐるぐるしてしまうと何も手がつかず、やる気も削げて、何事にも集中できなくなるなど、日常生活に大きな影響を及ぼしてしまいます。
実は、私も余裕がなかったり体調不良が重なると、うっかりミスを連発してしまいます。
「また(失敗)やっちゃったー…」と学習しない自分を責めたり落ち込んだりと、頭がぐるぐる状態に陥ることもしばしばです。
かの有名なApple創始者の元CEOスティーブ・ジョブズ氏やMicrosoftのビル・ゲイツ氏など、習慣的に瞑想を実践していて、最近では多くの企業でも取り入れられているようです。
失敗をして落ち込むのは、人としてありがち。ミスをしない人間なんていませんよね。
そこで今回は。初心者でも簡単に始められるマインドフルネス瞑想のやり方を紹介します。
毎日継続することが大切なのですが、マインドフルネスについて何も知らなかった人でも、この記事を読めば、早速取り組むことができますよ!
ぜひ最後まで読んで、マインドフルネス瞑想で「頭ぐるぐる状態」から抜け出し、気持ちをラクにしてみましょう。
※早く試したい!という方は、5章のマインドフルネス瞑想の3分間呼吸空間法をクリック!
マインドフルネス瞑想とは
マインドフルネス瞑想は自分の思考や呼吸、感覚などに注意を向ける瞑想法です。
人は落ち込んだり不安になったりするとき、今現在いるところから、過去や未来に想いを馳せ、振り返ったり考えたりしてしまいます。
マインドフルネス瞑想は「今現在」に注意を向けることから始まります。
そして、見たことや感じたことについて「それが良いことなのか悪いことなのか」「正しいのか正しくないのか」などの評価をしません。
ポイント
- 今この瞬間に、意図的に、価値判断をすることなしに注意を向けること
- この意図的に、とは向けたいところに注意を向けること
- 価値判断をしない、とは見たことや感じたことについて「それが正しいかどうか」「良いか悪いか」などの評価をしないこと

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反すう思考(心のタイムトラベル)とは
ある出来事をきっかけに不快な気分になり、それがトリガーとなって過ぎ去った過去のことや、まだ来ない未来についてあれこれ考えることを「反すう思考(心のタイムトラベル)」といいます。
いわゆる、頭の中ぐるぐる状態のことです。
例えば、「ミスを指摘された」という出来事があったとします。
「あーやっちゃった」と認知すると、感情としては軽く落ち込みますよね。
「そういえば前にも似たようなミスをしたなー…。」「自分は経験から何も学べてないよな。」「きっと上司からダメ認定されるだろう」などとあれこれ考えてしまい、さらに落ち込んでしまいます。
落ち込んだり不安になったりするときは、心がタイムトラベルをしているので、自分の注意は「今」にありません。
このつらさをどうにかしたいと思えば思うほど、頭の中がぐるぐる状態になっていきます。
「することモード」から「あることモード」へ
反すう思考に陥ってるときや、つらい気持ちをなくそうと躍起になっているときは、心は「駆り立てられ(すること)モード」になっています。
この「駆り立てられ(すること)モード」で思考ががんじがらめになっていることに気づき、そこから離れて自分の考えと距離をとることを「脱中心化」といいます。
思考を思考として眺める状態する「あることモード」へシフトすることが大切なのです。
することモードとは(Doingモード)
- 問題を解決するためにどうしたらいいのかを分析したり、価値判断をしたり、物事を比較するためのモード
- 理想と現実のギャップを埋めようとしたり、イヤな気分を考えの力で脱しようとする
- しかしこのギャップを埋められずに何度もこのプロセスを繰り返してしまい、目標を達成することに頭がいっぱいになると、自分心の動きと距離が取れなくなる
- 結果、自分の感情状態(よく、怒り、不安など)に振り回されてしまう
あることモードとは(Beingモード)
- 注意は、今この瞬間の体験に意図的に向けられる
- 見る・聞く・家具・触れる・味わうといった感覚を通して、世界と直接触れ合う
- 体験は、需要・やさしさ・興味・温かさ、力まないという特徴を持った態度の中で保たれる
- すべての体験が、意識の中の出来事として知覚される
例:恋人とケンカした場合
例えば、恋人とケンカをした、とします。
この場合の「することモード」は
「嫌われたかな…フラれたらどうしよう!」
と、つらい気持ち(今の状況)をどうにかしようとします。
これは否定や忍従です。
そして「あることモード」は
「私は嫌われたかもと考えて、フラれることを恐れている」
という思考になり、つらい気持ちを変えようとせず、そっとそのままにします。
これは受容や寛容です。違いがわかるでしょうか?
ココがポイント
マインドフルネス瞑想は認知的スキルの訓練
マインドフルネス瞑想は、自分が反すう思考に陥っているんだな…と気づくスキル、気づいたらそれ以上はそのことにとらわれずそっと注意を戻す今にスキルを学び、習得します。
訓練方法
- 注意の向け方
反すう思考の渦に巻き込まれがちな自分と距離を置く - 注意の維持の仕方
呼吸や手や足の感覚に意識を持っていく - 注意シフトの仕方
「することモード」から「あることモード」へシフトする
このスキルがあれば、落ち込んだり不安になったりという不快な思考から距離を置けるようになり、苦痛と上手につきあえるようになります。
マインドフルネス瞑想のエクササイズ
マインドフルネス瞑想にはいろんな種類があります。
私はリワークの心理教育プログラムで、「マインドフルに食べるレーズン・エクササイズ」と「10分間静坐瞑想(呼吸のマインドフルネス)」を学び、体験しました。
前者のレーズン・エクササイズはレーズンを1粒持って、「食べる」といういつもしている日常的な行為を、一つ一つの動作に意識的に注意を向けながらゆっくり行います。
視覚、嗅覚、味覚などを五感を使って、いろんな角度から無心になって気づきを得ます。(例えば、案外しわしわだなーとか、思ったより香りが濃いな薄いな、これはどこ産のものかな、など)
ちなみにこれはレーズンでなくても、日頃食べる好きなものや気になるものでも応用できるのでおすすめです。
本記事では、ジョン・ティーズディール他著『マインドフルネス認知療法ワークブック: うつと感情的苦痛から自由になる8週間プログラム』から「3分間呼吸空間法」というミニ瞑想を紹介します。
3分間呼吸空間法の目的とポイント
反すう思考から解放されるための方法の1つに、ミニ瞑想として「3分間呼吸空間法」があります。
呼吸空間法の目的
- 自分の中で起きていることに気づく
- 注意を、思考→呼吸にシフトする
- 不快な体験もあるがままに受容する
呼吸空間法のポイント
マインドフルネスにおける呼吸は
- 「今ここ」に戻るためのアンカー(重要)
- 呼吸の仕方は特にコントロールしない
- 実践のタイミングは、自分にとってベストな時間に行う
(例)食後、仕事の休憩中、通勤の電車の中、就寝前、起床後など
※マインドフルネスにおける呼吸は、腹式呼吸などリラクゼーションとしての呼吸法とは異なります。
3分間呼吸空間法~ミニ瞑想~のやり方
座っていても立っていてもかまいません。
背筋を伸ばし威厳のある姿勢をとり、始めてください。
可能であれば目を閉じてください。
以下の3ステップのそれぞれのガイドに、約1分間の時間をとってください。
※ステップ1~3のタブをクリックしてください。
【ステップ1】
あなたの内的体験に気づきをもたらして、次のように尋ねてみてください。
「今現在、私の体験はどのようなものだろうか?」
- どのような思考が心を通過していますか?
できるだけ言葉で表して、精神的な出来事として認めましょう。 - どのようなフィーリングがありますか?
何であれ、何らかの感情的な心地悪い、また不快なフィーリングに注意を向けて、その存在を認めましょう。 - まさに今ここに、どのような身体の感感覚がありますか?こわばりや張りつめたような感覚がないか、すばやく身体をスキャンしてもいいでしょう。
参考 ジョン・ティーズディール他著『マインドフルネス認知療法ワークブック』より
【ステップ2】
では、呼吸している時、息が出入りする身体感覚に集中するように、注意を向けて直してください。
腹部の呼吸の感覚に寄り添いましょう。空気が入ってくるにつれて腹部がふくらみ、息が出て行くにつれて元に戻るお腹の壁の感覚を感じてください。
息が入ってくる間も、出て行く間も、最初から最後まで追跡しましょう。
あなたの心がさまよったなら、穏やかに呼吸に意識を戻すようにしてください。
参考 ジョン・ティーズディール他著『マインドフルネス認知療法ワークブック』より
【ステップ3】
気づきの範囲を呼吸の周囲にまで広げてみましょう。呼吸の感覚への気づきに加え、身体全体の感覚、姿勢や顔の表情も含むようにするのです。
もし何らかの不快や緊張、あるいは抵抗の感覚に気づいたら、その感じた場所に気づきを向けて、その中へ息を吸い込みましょう。それらの不快な感覚を和らげて開放するようにしながら、そこから息を吐き出してみましょう。
できるだけでかまいませんので、あなたの1日の次の瞬間にまで、この広げられた気づきを運びましょう。
参考 ジョン・ティーズディール他著『マインドフルネス認知療法ワークブック』より
夜の瞑想で心も体もメンテナンス
お気に入りのフェイスマスクでお肌の保湿をしたり、時にはホッとアイマスクで目の疲れをとりながら瞑想するのが個人的にはおすすめです。
スキマ時間を効率よく使っている感じがしてお得ですし、何より一石二鳥ですね。
お肌の調子もよくなり、目の下のクマもとれちゃいますよ。
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瞑想アプリやオンライン教室を活用しよう
マインドフルネス瞑想は、スマホアプリを利用すると続けやすいです。
7日間のプログラムといった毎日続けられるメゾットがあったり、優しく話しかけてくれるので呼吸法も実践しやすいです。
スキマ時間でも実践可能!無料アプリも多くあるので自分に合ったものを活用しましょう。
あわせて、Zoomを使ったオンラインヨガスタジオを紹介します!
こちらは、マインドフルネスを意識したヨガ、リラックス、メディテーションなどを取り入れたオンライン教室です。
予約不要で受け放題、途中入退室も自由だそうですよ。
1週間無料トライアル体験ができるそうので、興味のある方はぜひ利用してみてください。
\ マインドフルネスや瞑想などを取り入れたオンラインヨガ /
まとめ:マインドフルネス瞑想でありのままの自分に
今回は、自分の思考や呼吸、感覚などに注意を向けるマインドフルネス瞑想について紹介しました。
本記事のおさらい
- マインドフルネスとは今この瞬間に意図的に注意を向けること
- 反すう思考の渦に巻き込まれがちな自分と距離を置く
- 心の「あることモード」へシフトしていこう
- マインドフルネス瞑想を実践してつづけよう
マインドフルネスを実践する際の留意点があります。
マインドフルネス瞑想は深刻なうつ状態や、生活がとても混乱している状態などにある場合は、その状態が落ちつくまで実践を控えましょう。
日常生活に無理なく取り入れて、毎日実践するための時間を作り、継続することがポイントです。
自分の感情状態に振り回されることなく、物事をあるがまま受け入れて気持ちをラクにいきましょう。